プリ×プリ!〜6人の候補生とお姫様〜

*言葉とは反対の優しさ(×黒崎)

「あの、先輩。聞きたいことって何ですか?」

「あ、そうそう。キミさ、水沢のこと、どう思ってるの?」

「水沢先輩ですか…始めは嫌い、というか、苦手でした。でも…今は嫌いじゃないです」

「好きなの?」

「えっ!?嫌いではないですけど、別に好きというわけでは…」

「ふーん」

「カッコいいとは思いますが…ど、どうしてそんなこと聞くんですか?」

あたしが尋ねると、黒崎先輩は少し嬉しそうな顔で言った。

「ヒミツ♪別に大したことじゃないから、気にしないで。それと…水沢に抱きしめられた時、どう思った?」

「どうって…ビックリしましたけど…」

「ふーん…そうかそうか」
うんうんと頷く黒崎先輩。


「どうかしましたか?」

「ううん。なんでもない。それよりさ…」

――――

「あ、家、ここなので。先輩はこの近くなんですか?」

「うん。楓台ってところなんだ」

「…えっ!じゃあ、そこの交差点からはこっちじゃないですよね!?わざわざここまですみませんでした!!」

あたしはぺこぺこ頭を下げた。
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