トライアングル・LOVE
――和尚には、正直言って、たくさんのラブコールが届いていた。

でかくて強い身体に学力優秀とあれば、順当に考えて、よりよい子孫を残そうとする女性が多く集まることだろう。


ぼくは、なんで自分のような男に結花がついてきてくれるのか、この頃、よくわからなくなることがあった。

「優しいからいい」って言うけれど、ぼく程度の男なら、結花の美貌ならいくらでもつかまえられるだろう。



「でも、ちょっと時期が早すぎるな。文化祭は9月だからな」

「え~。愛子が和尚さんに会いたいって言ってるのにな」

「結局、和尚狙いかよ。あいつは難しいぞ」

「ねぇ、文化祭のまえに、4人でどこかへ行けないかな?」
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