トライアングル・LOVE
海に着くと、さっそくぼくらは水着に着替えて、まずは波打ち際ではしゃいだ。


「わたし、沖へいくわ」
と愛子が言う。

「いいね。おれも」
と和尚が続く。


「あいつら、けっこういい感じじゃないのー」
とぼくは、波に乗ってすいすい泳いでいく二人を見ながら、結花を振り返った。

「う…うん。そうだね」
結花は、なぜか硬直していた。

「どうしたの?」

「うん…なんか、わたし、和尚さんって苦手かも」

「え?」

「なんか、あの人怖い…。なんでだろう」
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