トライアングル・LOVE
結花とぼくの第二章
遊園地でこころを合わせてから、結花とぼくは、お互いの家を行き来するようになった。
結花の母親は、ぼくに「いつも勉強を教えてくださってありがとう」と感謝してくれていた。
「いいのかな。あんなに感謝されて」
「だって、ほんとうにやってることは勉強なんだもん」
「たまにはこういうこともするけどね」
ぼくは、机を乗り出して、彼女に軽くキスをした。
まえに付き合っていたときから、ときどきしていた儀式のようなキスだった。
結花は、くすくす笑った。
「ちょっと。なんで笑うの?」
「だって、翔ちゃんのキスって優しすぎるんだもん」
「じゃあ、どういうのがいいのよ」
ぼくは憤然として言った。