トライアングル・LOVE
「いいの?ぼくをそんなに挑発しちゃって」

「挑発してる?」

「まえにも言ったけど、ぼくも男なのよ?」

「あのときは、まだわたしも子どもだったから。…傷つけちゃってごめんね」

誰に大人にされたんだよ、とぼくは一人の男を思い出して、猛烈な嫉妬心が湧いてきた。

「結花をぼくのものにしたい」

「…うん」

「結花は、それでいいの?」

「翔ちゃん。わたしは翔ちゃんの優しいところが好きだけど」

結花はちょっと言いにくそうに目をそらした。

「たまには、強いところも見せてほしいなって…思う」
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