19番目の彼氏
「…うぅ…お腹すいたぁ…」


「…あっあのっ!良ければこれ…どうぞっ!」


知らない男にパンを差し出された。



「いや、いいよっ!それ君の昼食でしょ?」


本当はもらって今すぐにでも食べたいところだけど…ここは謙虚に断ろう。



「…いやっ大丈夫です!僕っ!」


「ダメだよっ、本当大丈夫だから」


と言って席を立つあたし。


「やっぱ可愛いよなぁ…内宮さん…」


「なぁ…謙虚で清楚でその上可愛いとかっ!」


…好感度アップねっ!

よしっ、と密かに心の中でガッツポーズ!



「…良かったわね、美羽」

「うんっ!」


ふふふっ…。

一気にあたしのテンションは上へ。




…のはずだった。





「すいませ〜ん。内宮美羽さん居ますかぁ?」


………誰?


「…あたしですけど…」


廊下に出てみると数十人の女子達。


ざっと15人くらい。



「…ちょっと来てもらえる?」


何?集団リンチ?
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