１９番目の彼氏

「美愛…落ち着いて」


ダメだ…


………兄貴ダメだ…。



この女に騙されちゃダメだ…。


また、もう一度同じ事を繰り返すだけだ。





「…兄貴……」


俺がそう言うと兄貴は分かってると言った表情で俺を見た。



「美愛……別れよう」


………言った。



「…ぃやっ…やだぁ…お願いそれだけはお願いっ…だから…」



「…ごめん。無理」



「…いやぁっ、いやあぁぁあ……っ！！」



俺はきりがないと思い美愛を無理矢理外に出した。



「やめてっ、家に入れて隼人っ！あんた好きな人が不幸せになってほしくないでしょ！？…ねぇっ！！」


……美愛は俺の気持ちを知っていた………？


…まさか気づかれていたとは…。



…でも美愛は、お前は俺の気持ちを簡単に¨モノ¨としか考えていない。


…だって今も俺の気持ちを利用しようとした。