youthful days~男女7人青春物語~
「今年の花火大会の見回りが俺と蒲生先生なんだ。

そうなると川上が1人残るから、一緒にどうだって」

何だ、そう言うことか。

意味がわかった瞬間、光の胸がズキッと音を立てて痛んだ。

要するに、1人じゃ寂しいだろうと言うことで自分を誘ってきたのか。

少しでも戸惑っていた自分に光は呆れた。

「別にいいですよ」

そう思いながら、首を縦に振ってうなずいてしまった自分にも呆れた。

永田は自分のお守り役なのに。

「じゃ、楽しもうな」

ポンと、さりげなくたたいた肩は余計に胸の痛みをひどくした。
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