youthful days~男女7人青春物語~
買ったばかりのイカ焼きをかじりながら、加藤は懐かしい思い出に意識を飛ばした。


彼女ことルイを見かけたのは、入学式の時だった。

桜の花びらが舞い散る中でクラス集合写真を撮っていた時である。

「はい、OKです」

カメラマンから声がかかると、みんなはその場を離れた。

新しい学校。

新しい生活。

新しい制服。

これから卒業まで、何が待っているのだろう?

そんなことを思いながら、校舎へ向かっていた時だった。

「見て、あの子」

クラスメイトの誰かが言った。
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