youthful days~男女7人青春物語~
「もうすぐだな」

同じようにいちごあめをなめながら、蒲生は空を見あげた。

「花火見えるといいな」

そう言った莉緒に、
「高くあがるんだ、見えるだろう」

蒲生が言った。

莉緒は蒲生の腕に躰を近づけた。

それに対して蒲生は何も言わず、ただ莉緒のさせたいようにさせた。

これだけ人がいたら、わからないだろう。

自分たちの知っている人がこの中にいたとしても、この人の多さじゃわかるまい。

ヒュー……パーン!

花火があがった。

「わあっ!」

愛が空を見あげながら手をあわせた。
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