youthful days~男女7人青春物語~
「今から、応援合戦に出る人を決める。

出たい人は手をあげろー」

そのとたん、クラスがシーンと静まり返った。

全員、永田と目をあわせないようにうつむいた。

「何だ、誰もいないのか?」

そりゃそうだと、ルイは心の中で呟いた。

大事な放課後を練習の時間として参加しようなんて、誰も思わないだろう。

第一、応援合戦の監督は永田と蒲生だ。

何があったとしても断ると、うつむきながらルイは思った。

「雨野」

「は、はい」

永田に名前を呼ばれて、ルイは思わず席を立った。
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