youthful days~男女7人青春物語~
「――あ、アハハ…」

笑ってごまかしてみたものの、やはり苦しいものがある。

しかも、泣いていたからなおさらだ。

「ほい」

目の前に何かが差し出された。

カルピスだった。

手の主に視線を向けると、蒲生だった。

「…ありがとうございます」

蒲生の手からカルピスを受け取ると、1口飲んだ。

その味は、甘酸っぱかった。


さすがに10月になると、残暑はなくなっていた。

代わりに秋の訪れを思わせる冷たい風が吹いた。
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