youthful days~男女7人青春物語~
「ほら、迎えがきた」

そう言って蒲生は光の背中を押すと、永田の前に立たせた。

「永田、川上はこの通り無事だったよ。

川上、やることは最後までやれ。

じゃ、俺はこの辺で」

蒲生が手を振りながらその場を去って行った。

残されたのは、光と永田の2人だけになった。

2人の間に沈黙が流れた。

先にその沈黙を破ったのは、
「さっきの話、本当か?」

永田だった。

(もう逃げない)

光はそう心に誓うと、
「はい」

首を縦に振ってうなずいた。
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