youthful days~男女7人青春物語~
何ヶ月かぶりに、家のドアを開けた。

「ただいま」

声をかけると、
「おかえりなさい」

返事が聞こえた。

何ヶ月かぶりに、家の中に足を踏み入れた。

リビングに足を向かわせると、杏夜が椅子に座っていた。

蒲生は杏夜と向かいあうように椅子に腰を下ろした。

久しぶりに我が家に帰ってきた。

何年か時間が経ったように感じる。

「本当に、妊娠したんだな?」

蒲生は話を切り出した。

「ええ、5ヶ月よ」

そう言った杏夜に、
「そうか」

蒲生は返事をした。

2人の間に沈黙が流れた。
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