youthful days~男女7人青春物語~
彼に関する武勇伝は数知れずである。

それにしてもと、ルイは思った。

自分と同じ満員電車で通勤しているはずなのに、どうして永田のスーツは乱れていないのだろう?

今日もピシッとスーツを着こなしている彼を見ながら、ルイは疑問を抱いた。

「ずいぶんつらそうだったな」

ニヤリと笑いながら、永田が言った。

その笑みに、ルイはタジタジだ。

何しろ、永田にはSの気を感じるからだ。

そこがかっこいいと騒ぐ女子生徒もいるのだが、ルイからして見れば苦手なだけだ。
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