youthful days~男女7人青春物語~
プラス、電車の中で死にかけていたところを見られていたとは…。

まさかの同じ車両…だったけど、満員だからわからなかったと言う方が正しい。

「気づいてなかった、訳じゃないよな?」

口角をあげながら、永田がルイに迫ってきた。

「いえ、そんなことは…」

ルイは両手と首を左右に振り、この場を逃れようと必死になっていた。

絶体絶命どころの問題ではないと、ルイは頭の中で思った。

「何だ、このヤロー」

「わわわっ…!」

永田の大きな手は、せっかく整えたルイの髪を乱した。

朝は本当に災難だと、ルイは心の中でぼやいた。
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