この恋は秘密
第6話 翔が来た!
テレビのボリュームを下げ、インターフォンの通話ボタンを押す。
「はい!」
「あー……俺。ロケ撮、思ったより早くすんだから……」
翔だ。
ドキドキしながら、震える指先で解錠ボタンを押す。
「ママ……来た、みたい」
「誰が?」
「翔が」
「翔って??」
「だから、葛城翔だってば!」
「だって、翔さんはほら!今、こうやって番組に出て歌っているじゃない!」
パニック寸前のママは、背後で歌っている翔の歌番組を指差す。
「それ、録画だから、ママ……」
もめてる間にも、今度は玄関のチャイムが鳴る。
私は急いで玄関を開ける。
「どうも。これ、みやげ。お邪魔します」
翔から可愛い小さな箱が入った紙袋を受け取る。
「あ、ども。お邪魔します」
翔が玄関まで出て来たママにも挨拶する。
ママは「まぁ!まぁっ!!」なんて言いながら、両手を頬に当て、目を白黒させている。
そして、今―――――――
翔が目の前できんぴらごぼうを食べている。
「おいしいですね、これ」
なんて言いながら、フツーに我が家の食卓に溶け込んでる……
私とママはと言うと緊張のあまりほとんど箸が進まない。
翔が唐揚げに箸を刺す。
「短時間の行って来いだったんで、移動メシも無くて……。あ、これも食べていいっすかね?」
「どうぞ、どうぞ」
母子で五目玉子を促す。
「うまい!!絶品!!」
ものすごい勢いで我が家の食卓に並ぶ料理が、翔のお腹の中に吸い込まれていく。
食いっぷりのイイ人だな~。
でも、決して人に不快感を与えない品のイイ箸運びにみとれる。
「綾乃(あやの)さん?」
「はい?」
緊張に声が裏返る。
「君の名字、なんて読むの?」
初めて翔と目が合う。
彼のその澄んだ瞳の美しさに息が止まる。
「はい!」
「あー……俺。ロケ撮、思ったより早くすんだから……」
翔だ。
ドキドキしながら、震える指先で解錠ボタンを押す。
「ママ……来た、みたい」
「誰が?」
「翔が」
「翔って??」
「だから、葛城翔だってば!」
「だって、翔さんはほら!今、こうやって番組に出て歌っているじゃない!」
パニック寸前のママは、背後で歌っている翔の歌番組を指差す。
「それ、録画だから、ママ……」
もめてる間にも、今度は玄関のチャイムが鳴る。
私は急いで玄関を開ける。
「どうも。これ、みやげ。お邪魔します」
翔から可愛い小さな箱が入った紙袋を受け取る。
「あ、ども。お邪魔します」
翔が玄関まで出て来たママにも挨拶する。
ママは「まぁ!まぁっ!!」なんて言いながら、両手を頬に当て、目を白黒させている。
そして、今―――――――
翔が目の前できんぴらごぼうを食べている。
「おいしいですね、これ」
なんて言いながら、フツーに我が家の食卓に溶け込んでる……
私とママはと言うと緊張のあまりほとんど箸が進まない。
翔が唐揚げに箸を刺す。
「短時間の行って来いだったんで、移動メシも無くて……。あ、これも食べていいっすかね?」
「どうぞ、どうぞ」
母子で五目玉子を促す。
「うまい!!絶品!!」
ものすごい勢いで我が家の食卓に並ぶ料理が、翔のお腹の中に吸い込まれていく。
食いっぷりのイイ人だな~。
でも、決して人に不快感を与えない品のイイ箸運びにみとれる。
「綾乃(あやの)さん?」
「はい?」
緊張に声が裏返る。
「君の名字、なんて読むの?」
初めて翔と目が合う。
彼のその澄んだ瞳の美しさに息が止まる。