PE(改訂版)
「運動性能や万能性に文句がない。装甲に不安は残るが。ただ……、」
 その言葉にクロアが首を傾げる。
「戦闘ってのは装備や身体能力に違いはあるが、基本的には対等でやるもんだ。だがPEだと対等じゃない。一方的に殺しているようで気分が悪い」
 クロアは何度か頷いた後、続けた。
「当たり前です。それがこの兵器のコンセプトですから。『殺し合いでなく一方的な殺しを。』そうする事により、少数で多大な戦果をあげることが可能です」
 マスターが頷く。一方的な殺し。それは当たり前のことだった。戦いは何時も一方的だ。対等になんか滅多にやり合わない。リスクが大きすぎる。
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