君は偽りのキスをして笑う
そして、美亜は立ち上がって言った。
「壊してよ」
…今、何て?
壊す?
何を…誰を…
美亜を??
誰が…俺が?
「…え」
「もう、何もかもいらない。だから壊して」
冗談はない、真剣な顔で言う美亜を見て。
理性か何かが。
俺の中で飛んだ。
「それって、セフレて事だよな?」
どうして、この時。
付き合うという選択肢を消したのだろう。
後悔しても、遅い。
「そう…なるね。」
「セフレとかリアルだな。」
「まあね」
美亜は笑った。