君は偽りのキスをして笑う
「ゆーや」
「何?」
今日は、久しぶりに美亜の家に誘われた。
美亜の親はいつもいないから、こういう時もある。
美亜はベットに座っている俺に近づいた。
チュッ
「…!?」
不意打ちにキスされたので、俺は驚いて言葉も出ない。
「ざまあ」
「ざまあじゃねーよ」
顔、赤くなってないよな。
バレて…ないよな。
美亜に、俺への気持ちはないのだろうか…
だとしたら。
今のキスは偽り、という事になるのか。
それも、なかなか残酷だよなあ…
「あっ…悠哉…ん」
とか思いながら、再び唇を重ねようとした美亜の頭を優しく包んで俺からキスをした。
今度はディープ。
「はぁ…ゆ、や…」
「美亜…ん」
キスの後、美亜は息を整えながら言う。
「激しすぎ。」
「俺はフレンチじゃ終わんねよ?」
俺が悪戯っぽく笑うと、美亜は呆れたように笑った。