君は偽りのキスをして笑う
「ねぇ、ゆーや」
「何?」
俺がブレザーを脱いでいると、美亜は下から俺を見てきた。
「今日、セフレ半年記念日なんだよ。知ってた?」
俺が美亜を好きだとバレちゃいけない理由。
それは、俺と美亜が…セフレだからだ。
「…知らない」
嘘だよ。
覚えてる。
7月25日、俺と美亜がセフレ契約した日だ。
今日はそれから6ヵ月たった、1月25日。
「だよねぇ」
ニッと笑う美亜。
美亜はそんな事気にしないのかな。
俺は今。
嘘をついてる事にすごく心が痛んでるよ。
美亜は…なんで覚えてるんだろうか??
期待してしまう。
「それより、ほら…」
「あ…ん…はぁっ」
俺は自分の気持ちを消すように、美亜を攻める。
半年もの関係だ。
美亜が一番感じるとこくらい知っている。