君は偽りのキスをして笑う
「笑うなよ」
「だって…結婚て。あたし達まだ16だよ?あたしはともかく、悠哉は無理じゃんか。」
「そんなん俺が18になったらすればいいし、それまで子供の世話も手伝うし、仕事も見つけるし。」
美亜はフウッと息を吐いて言った。
「男は…格好良くそう言って、結局女を捨てるじゃない。」
「女もどうだか。」
俺は女を簡単に信じない。
それと同様に、美亜も男を簡単に信じない。
お互いに、辛い思いをしてきたから。
美亜は…
大好きだった初彼に、体目当てで付き合わされてる事に気づかず。
一度、拒否したらフラれたらしい。
それからも男には悪い目ばかり遭い、恋をしなくなった。
俺は…
片想いがやっと実って付き合えた彼女に。
二股をかけられていて、それを彼女に問いただしたらすぐにフラれた。
それから、人を好きにならないと決めた。
そんな2人が…
美亜と俺がこうゆう関係になったのには…
たくさんの過程があった。