君は偽りのキスをして笑う
偽りの
「だから、ヤれないなら別れるつってんの。じゃあね、美亜チャン。」
「…」
中2の冬。
初めてできた、大好きな大好きな彼氏にフラれた。
体…目当てだったんだ。
馬鹿だなあ、あたし。
何やってんだろ。
「はあ…消えちゃいたい。」
あたしはそう呟いて、クリスマスのイルミネーションで輝く街並みを1人トボトボと歩いていた。
街中はカップルばかりで溢れていた。
涙をこらえ、足早に家に帰ろうとした。
その時。
「アンタより、好きな人ができたの…別れてよ!!」
一際目立つカップルがいた。
つうか、別れ話してるから目立つの当たり前か。