ゆきうさぎ、いちばん星
第1章
「何で私って…」
何もかもが
嫌になって
逃げ出した…
あてもなく
ただ、ただ
歩いて
行き着いた先…
そこは
見ばらしのいい
草木生い茂る
丘の上だった
どのくらい
歩いただろうか…
「疲れちゃった…」
腰を下ろした
「戻るとこなんて…私の居場所なんて…どこにも…どこにもない…」
「帰らなくたって…誰も困ったりなんか…しないんだから…」
「…私はいなくても…いてもいなくても…一緒」