キミをわすれない


午後の授業が始まってもまだクラスのざわめきはおさまることがなく、



6時間目が終わったころだった。





「吉澤は、さっき病院で亡くなった。」





一瞬しんと静まりかえるクラス。




女子の啜り泣く声がきこえた。





死。




こんなに簡単に起こってしまうものなのか。





明日また笑っておはようっていってくれる気がする。


ガラガラと音を立てて教室に入って、


教室の奥をみると


「藤崎君、おはよう。」


って本から顔をあげて


俺に微笑んでくれる。



そんな、気がする。
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