秘密のMelo♪y*番外編*
―――…
「あんた上手いのね!」
「当たり前」
わお。かっこい~。
当たり前だって!
弾き終わって振り返り、開口一番そう言うと本当に当然というような表情で返される。
思わず顔が綻んでしまった。
「ブラ~ボ~!」
「へ?」
あん?
なに今の声。
『私はなんて幸運なんだ! 道を歩いていただけなのにこんな素晴らしい演奏に出会えた』
『あっ! 君は藤峰の真裕ちゃんじゃないか?』
……ん?
「……いつの間に…」
ポツリとつぶやいた彼の一言はまさにあたしの心境でもある。
いつの間にこんなに人が!
きょーかいとやらに最初、あたしと彼の二人きりだったのに…今ではわんさか人にあふれていた。
『ホントだ! 真裕ちゃんよ~っ❤』
『きゃーっやだ可愛い!』
『あの男の子も可愛いわ。日本人ね?』
「……おい…。あいつらなに言ってんだ?」
「可愛いってさ…」