秘密のMelo♪y*番外編*
なんかもうぽかんとするしかなかった。
勢いが。だって。ねえ?
「メルシーメルシー」
ほぼ日本語でそう言いながら、どさくさまぎれに出て行こうとすると…。
「にゃあ~~~!」
どわっと人ごみに呑まれた。
…ほら……あたしって、背、低いからさ…。
「…あ」
遠くに、「あ」とか言いながら呑気に見ている彼を見つけた。
助けては……くれません…よね…。
もうもはや、みんながなに言ってるのかなんて分からなかった。
『~~~っあっちに父様達がいる! あっ、先生も!』
『えっ!?』
『うそうそどこ!』
……よっし。
さすがに、父様&母様&先生の最強コンボには敵いっこない。
どどーっとほとんどの人が、あたしが適当に指差した方へ行った。
「よおし。逃げよう」
「なんつったの?」
「あっちに父様達がいる! あっ、先生も! …まあ誰もいないけど」
「……」