秘密のMelo♪y*番外編*
ぽんっと手を叩くだけでは飽き足らず、勢いよく立ちあがりながら声を上げた。
一瞬びくっと肩を震わせた彼は、不思議そうにあたしを見る。
「いつか!」
「…?」
「いつかもう一度、一緒にやろうよ。ソナタ!」
追いつく……なんて、あたしは目指されるようなそんな大それたものじゃないけれど。
あたしこそが彼を目指したいくらいだった。
「ねっ?」
「……」
驚いた表情であたしをじっと見る彼に、きらきらと視線を送る。
「あたし絶対もっと上手になるよ。だからあんたも頑張って。そんでまた……あすこのきょーかいで一緒にやろ?」
あんたとやるの、なんだかすごく楽しかった。
バイオリンは好きだけど、あんなに楽しく弾けたのはもしかしたら初めてだったかもしれない。
だからもっと……もっと上手にできたら、もっと楽しく弾けるんじゃないかな。
もう一度あんたとやりたいよ。
色んな思いを込めてもう一度「ね?」と笑いかけた。
「……ああ」
「…!」
帰ってきたのは肯定の返事。
パッと笑顔がこぼれる。
「そうだな…」
「ほんとに! ほんとだよ? 絶対だよ?」
「ん」