秘密のMelo♪y*番外編*
真琴曰く、娘の真裕を目にした瞬間まさにでれ~っと顔がとけるそうだ。
だって可愛いんだもん。
この愛くるしい目! 鼻! 口!
存在自体がもう、この世で一番可愛い❤
この子は神の授けし天使に違いない。
最近、本気でそんなことまで考える。
「まお~おいで。パパだよん」
今年で四歳になる真裕は、よく喋るようになった。
自分の名前である真裕が言い切れず、まおまおと言う。
それが妙に気に入ってしまった真琴もそう呼び始めたせいで、今では本人も自分の名前がまおだと思い込んでいる。
「……」
「? まお?」
「ママがいいっ」
「はうっ!?」
があん…があん…があん…。
頭の中でショックの音がこだました。
耳元で大きな鐘をハンマーで叩かれたみたいだ。
「あらおほほっ。いい子ねぇまおちゃんは。おいで?」
おほほっと笑う真琴の表情は……気のせいだろうか。
勝ち誇っているように見える。
「ママ」
短く可愛らしい両手を一生懸命母親に向かって伸ばす姿。
幸せを絵にかいたような光景じゃないか…。
うん。私は恵まれているな。