秘密のMelo♪y*番外編*
しかし問題はここからなのだ。
あくる日、見た目も中身もすんげぇ男前な楓くんは、かっこよ~く真裕を迎えにパリに舞い戻って来てくれた。
それはそれはかっこいいよね、うん。
かくしてめでたく仲直りはしたようだったが、二人は今までとなんら変わりないように見えた。
今思えば恐らくあの時だったのだろう…ふっ…。
…が、当然そんなことなど知りもしない私は、心で一つ計画を立てた。
もうこの際結婚させちゃって、今度こそ両想いの二人をくっつけちゃおう!
…娘思いのいい父親だなって思ったんだ僕。
自分に酔ってたんだ僕。
…まあとはいえ、なかなかそのタイミングがつかめず実行できずにいたわけだが、その一年近く後に真裕に留学の話が来た。
「せんせえの息子ってゆーやつがねぇ…」
「ケインか!? ケインのことかっ!?」
「あーそんな名前だったかも」
「おおおっ! そっ、それはゆきなさい。どこへでもゆきなさい」
そうか…。ケインはようやっと真裕と会ったか。
ふっ…とかっこよく笑みをもらして、私は電話を切った。
そしてあることに気付いた。
「かっ…かっ……楓くんとは離れ離れになるんでわないかっっ!?」
…それはもう、大きな衝撃だったさ…。
一トンくらいの岩で頭を連打されてるような衝撃。
分かるかね?
そして思った。
真裕の懐き具合は半端ない。
ひょっとするとこれを機に二人はラブラブになるやもしれん。
…と。