秘密のMelo♪y*番外編*
「どうしたのー?」
「別に…ほら」
「ありがと」
猫舌な真裕のために、少し温度の低いものを手渡した。
それでも熱そうに少しずつ口に含む真裕を見て、思わず苦笑をこぼした。
なにもかもが猫みてぇだな。
「かえくんこれあつい」
「どこがだよ」
「飲んでみそ」
「いらねぇよそんなもん」
「おいしいのにーおいしいのにー」
不満そうな真裕に、ふと思いつきで言ってみた。
「口移しならいいよ」
毎日これでもかと甘えてくる真裕も、キスをねだることは多々あれど、自分からしてくることはなぜかない。
まあそういう発想が湧かないだけだろうが、言ったところで無駄だろうと思いつつの発言だった…のだが。
「だっこ」
「ん?」
突如両手を伸ばしてくる真裕を受け止めた。
その直後のことだった。
「…!?」
気が付けば、普段なら大嫌いなくらいの甘さが口に広がっていて。
それを認識したかと思えば、触れ合っていた唇はもう離れていた。