秘密のMelo♪y*番外編*
「ね、おいしい」
満足気ににこっと笑うと、真裕は俺に引っ付いたまままたココアを飲み始めた。
「……」
「お。いい感じー。あつくない」
…コイツマジでしやがった…。
イマイチ意味を理解しないまま終わるものだと…。
俺はといえば、今さら珍しくもなんともない行為にガラにもなく固まっていたりして。
気が付けば、幸せそうな真裕の手から、今の幸せのもとであるカップを取り上げていた。
「あえ? …あっやっぱりおいしかったの?」
そう言いながらパッと振り向いた真裕の後頭部にすかさず手を当てて引き寄せた。
「っん…?」
「…足りない」
「んっ…え…? っ…」
なにがなんやらまったく分かっていないだろうが、そこは知らん。
お前がスイッチ入れたんだから、仕方ねーだろ…。
「んっハァ…かっく…ん…っ?」
「喋んな…」
無駄にやわらかいソファに身体ごと押し倒し、不思議と気にならない甘さを味わった。
「んえ!? なに?」
あ。やべ。
無意識のうちに真裕の胸元をまさぐっていたらしい。
真裕の驚いた声で我に返った。