五里霧中
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忌々しい夢を見た。
昔の夢だ。
狭く暗いところに何人もの子供が詰め込まれていて。
僕はいつ来るかもわからない大人たちに怯えていた。
夏は猛暑のせいで、たくさんの子供が死んだ。
冬は極寒のせいで、たくさんの子供が死んだ。
餓死する子や、病気で死ぬ子もたくさんいた。
だけど僕はそんな自然死よりも、もっと怖いことがあったんだ。
それは、大人に消されること。