五里霧中



変な魔術や宗教にハマりだした頃から、ただの暴力が儀式に変わりつつあった。


背中をナイフで切りつけられたり、さっきのように手脚の骨を粉々にされたり。


それならまだいい方だ。


きちんとした儀式になると、知らない男や女までやってくる。


そしてその視線の中央でボクは犯されるのだ。



男であるあの人に。


人々の面前で。



これがどれほどの屈辱であるか、わかるだろうか。


気持ち悪くて、汚くて、痛くて。


怖くて怖くて怖くて。


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