五里霧中
最近はあまり行けてなかったから。
今日のうちにたくさん回ってしまおう。
僕はEが用意した朝食を詰め込むように胃に納め、急いで家を出た。
逃亡してからずっと続けていること。
それは、終わりのない宝探し。
何を探しているのかさえわからないまま、僕はずっと探し続けるんだ。
わからなくてもいい、と諦める自分を引きずりつつ。
辿り着いた先が地獄でも天国でもいい、と憂える自分を背負いつつ。
僕はどうやら、進む以外の選択肢を忘れてしまったらしいので。