五里霧中



後ろ指を指されてもやめることができない。


どうやら僕は本当のアホらしい。


そうとわかると、なんだか田んぼのあぜ道さえ、僕の行く手を阻んているような気がしてならない。



どうしてみんな邪魔するんだ。


なんて憤慨してもしょうがない。


僕が邪魔だから、邪魔するんだ。


ただそれだけのこと。


だからいちいち反応して目くじらを立ててたら体が持たない。


邪魔者は邪魔者らしく、道に転がる石のように人の足を引っ掛けて生きればいい。


たまに変わった人がいて、石っころの価値を見出してくれるかもしれないから。



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