五里霧中
石ころが目立つ舗装されていない道を歩き続ける。
あの子たちを守るためと言いながら、本当は自分の帰るところを守りたいだけなのかもしれない。
僕だってあいつ等とほとんど変わらない。
エゴに塗れた汚い人間だ。でも大人にはなりたくない。
偽物の正義を大事そうに抱えた無知な子供でいたい。
そうすれば、きっと多分おそらく。
いつの日か君にまた会える気がするから。
蝉の鳴く声が耳を震わせる。
なんだか悪行を監視されているようで気分が悪い。
有り余る石ころを投げつけてやろうか。
まぁ、投げたところで当たるとは思えないけど。