My Little Girl(加筆修正中)
「だからね、あのぅ…キスシーンね…」
「ん」
なんか…嫌な予感。
「あのね、ちょっと…ふ…触れたの」
「……」
赤くなって吃ってる。
て、触れたって
唇か?
キスしたのか?
俺の顔を見たのか慌てて
「キ、キスしてないし」
へっ?
「あのね…キスシーンの前からね、ベッドが軋んでたんだけど」
ベッド?
「先生がベッドに手を掛けた時に傾いたの。危ないとは思ったんだけど私は眠ってる役だから何も言えないし、キスってなった時ね、いつも10㎝は離してるんだけど、ベッドが益々傾いて…先生の唇がね…ここに触れたの」
指差したのは…鼻!
「早い話しが鼻にキスされたって事か?」
「はい、そうです」
俺も空を仰いだ。
「奏ちゃん…約束破ってごめんなさい」
頭を下げ謝ってるけど、約束破ったつってもなぁ…
「フッ 馬鹿アズ」
アズの頭をぽんぽんと叩き
笑いたいところだがコイツはマジみたいだし。
「それくらいならいいさ」
頭を上げ
「ほんと?ほんとに怒んない?」
「あぁ」
笑いを耐えているのに…気づいてない。
アズは本当にに鈍い。
「あぁ、よかったぁ。ありがとう」
やっと笑顔になった。
安心したのかミルクティーを一気飲みし…むせた。
「大丈夫か?」
背中を擦って
「ゥ ゴホッゴホッ…だ、大丈夫。あり、ありがとう。 ゴホッ」
…もう駄目だ。
「アッハハハ…」
「何がおかしいのよ?ひ、人が苦しんでるのに」
顔を赤くしながら文句を。
「ハハハ…わりー」
「悪いと思ってないくせに」
プイッと横を向く。
今度はアズが臍を曲げたか?
そんな俺達を周りが見ていたなんて知らないし…
ましてや、写真を撮られてたなんて全く気づかなかった。