My Little Girl(加筆修正中)
「あのな、 謙介」
「うん?」
「悪いけどな、頼みがある」
あ~言いにくい。
「なんだ?」
「アズにな」
謙介が嬉しそうに
「亜澄ちゃんがどーした」
「……」
「早く言えよ」
「…アクセサリー」
「へっ? アクセサリー! お前の口からアクセサリーって言葉が出るとはな」
うっ!
怒るな俺。
我慢しろ俺。
「アズに似合う物ってどんなんだ?」
声が少し低くなってんのが自分でも分かる。
謙介が俺の顔をまじまじ見る。
そして
「ハハハ…」
「笑ってないで答えろ」
「わ、わり~亜澄ちゃんに似合うアクセねぇ!…で」
「ん?」
『で』って何だ?
「だから、アクセつっても、指輪とかネックレスとかイヤリングとかブレスとか色々あるじゃん。どれ?」
「……」
どれって言われても…
「ん~あっ、ブレス以外で」
「決めてないのかよ。てより、お前、毎年亜澄ちゃんに何プレゼントしてたんだ?まさか何もやってなかったとか」
「毎年ぬいぐるみだ」
「はぁ?毎年ぬいぐるみ?…で」
満面の笑みを浮かべて聞いてくる。
腹立つ!
「で、って何だよ?」
「ぬいぐるみってお前…自分で買いに行ってたのかよ?」
「ネット」
「アッハハハ…」
馬鹿笑いしてるし…
俺、ほんとめっちゃカッコ悪い!
「謙介、笑うな」
「ハハハ…いや、わり~でも、ハハハ…お前らしいちゃらしいわ」
「……」
「分かった!一緒に選んでやるわ」
「……」
「今度の日曜にでも行くか?」
「あぁ。謙介」
「うん?」
「サンキューな」
「フッ!」
謙介がニヤッと笑う。