My Little Girl(加筆修正中)
真冬(三人で…)



「山崎先輩」

「亜澄ちゃん…元気になったな」

「先輩~あ、ありがとうございます~」

泣きながら謙介に抱き着いてる。

「あ、亜澄ちゃん?」

謙介も困ったように俺を見る。

仕方ない。

目で合図し抱きしめるのを許した。

謙介は苦笑いを浮かべながら肩にそっと手を置いた。

「グス、グス…ヒック…せ、せ、先輩の…お、お陰で…す…そ、奏ちゃんと…ヒック…な、仲、グス…仲直り…で、できた…のは…ヒック…あ、あり…がとう…ご、ござい…ヒック…ます…」

泣いてるのか話してるのか…

「アズ、謙介の服がビショビショになるから…」

「へっ?」

顔を上げて

「ご、ごめんなさい」

慌てて離れ凄い勢いで謝りだした。

―ッたく!

「あぁ、大丈夫だよ。こんくらい。それより俺に抱き着いてると奏がヤキモチ妬くよ」

謙介!

「へっ?奏ちゃん」

俺の方を向いて

「ヤキモチ…妬くの?」

お前も聞くなよ。

「妬くわけないだろが」

「ほんとに?」

ニヤニヤ笑いながら謙介が突っ込む。

「謙介!」

「おぉ、こわっ!」

「ハハハ…」

謙介と俺は笑い出した。


< 437 / 683 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop