My Little Girl(加筆修正中)
「奏ちゃん、私、真面目な話ししてるんです」
「ん、続けて」
「私ね、器用じゃないから…今は試験勉強を頑張りたいんです。勉強した後にね、いちゃいちゃしたりキスしたりするとね、それはそれで嬉しいんだけど…勉強した事が飛んじゃいそうだから…だから、我慢して勉強を頑張りたいです」
奏ちゃんが私を見つめて
「ん、分かった。じゃあ試験終わるまで無しな」
「うん、ありがとう」
奏ちゃんに抱き着いた。
「お前、今いちゃつかないって言ったんじゃねぇの?」
「こ、これは…いちゃついてるんじゃなく、か、感謝の気持ちです」
何かわけの分からない言葉が出てきちゃった。
「なんだよ、それ」
やっぱり、突っ込み入った。
「じゃあ俺も」
チュッ!
へっ?
「そ、そ、奏ちゃん…キスしないって」
不意打ちにキスされた。
「いちゃつかない約束のキスだ」
はぁ?
何、それ?
奏ちゃんを見ると、笑ってる。
「ハハハ…」
その笑いに私も釣られて笑っちゃった。
【田沢亜澄Side 終】