My Little Girl(加筆修正中)



「……」


……へっ?


驚いて、アズの顔を見る。


アズは真っ赤になりながら、目をキラキラさせて俺を見返す。


「…京都…か?」


「うん」


コクコク頷く。


「京都って…あの京都だよな」


「京都は一つだよ」


やっぱり!関西の京都だな。

どっかの店の名前じゃないよな。


「……」


「……」


アズは期待の篭った眼差しで俺を見つめてるし…


「京都って三時間位かかるよな」


「うん。新幹線なら三時間位だけどね、新幹線高いし…」



アズでも考えてんだ。


「だからね、二泊三日で行くの」


「…!!!」


アズはニコニコしてるが、二泊三日って!


「お、お前…泊まりがけか?」


新幹線より高いぞ…って、今は金の問題じゃない。


アズ…泊まりがけの意味、わかってんのか?


俺がよっぽど焦ってんのに気づいたのか


「あ、違う、違うよ」


「何が?」


今度はアズが焦りだした。


「三月は無理だけど、四月に入ったらクラブも休みの日もあるしね」


「……」


「金曜の晩に夜行バスに乗って土曜日一日遊んで、晩にまた夜行バスに乗って帰って来るの。それなら、そんなに高くないでしょう」


「……」


アズにしては珍しくそこまで計画済みか!



< 598 / 683 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop