My Little Girl(加筆修正中)
バスターミナルに到着。
「おじさん、本当にありがとうございました」
「気をつけて行くんだよ。奏太がいじめたりしたらすぐ連絡しておいで」
「何だよ、それ」
「ハハハ…じゃあ行っておいで。楽しんで来るんだよ」
「はい」
おじさんはぎりぎりまで一緒にいてくれた。
ほんと、優しい。
いよいよ出発の時間。
おじさんと別れてバスに乗り込む。
結構 混んでるのね。
「お前、窓際でいいか?」
「うん。でも奏ちゃん、通路側でいいの?」
「お前を通路側にしたら寝ぼけて落ちるだろうが」
へっ?
「お、落ちないよ。そんなに寝相悪くないよ」
奏ちゃん、失礼だ。
「残念な事に寝相悪いぞ」
「えっ?」
「前に一緒に寝た時、俺を乗り越えて行った」
「う、嘘?そんな奏ちゃんの上を…の、乗り越えるなんて…」
嘘に決まってる。
「ほんと!」
「マジで」
「マジで!」
「……」
ゥ、ウワ~ めちゃめちゃ恥ずかしい!
座席に置いてあった毛布を頭から被る。
「クッククク…」
奏ちゃんの笑い声が毛布越しに聞こえる。