My Little Girl(加筆修正中)
春(新学期)



「奏ちゃ~ん 待ってよ~」


「走れアズ…始業式から遅刻はまずい」


「奏ちゃんが起きないからじゃない」



「文句は後だ。ほら」


手を繋いで走る。


新学期早々、ギリギリって…


確かに俺が悪いけど…


アズもアズだ。


早くに俺を起こしに来ながら、俺が寝てるのを見て…自分も寝るとは!


「だってあんまり気持ちよさそうに寝てるんだもん。時間的に余裕あったから…10分くらいはいいかなっと」


お袋が様子を見に来なきゃ完全に遅刻だ。


「ほら、アズ走れ」

「うん」


これからも、こんな日々が続いていくんだろうな。


アズと一緒なら退屈してる暇はないな。


「ハハハ…」


「奏ちゃん、何笑ってんのよ。時間ないんだからね」


「あぁ」


アズと、こうして一生歩いて行く。


いや、


走って行くのかも…


それはそれで面白い人生だな。


―――


――





「奏ちゃん、もうちょっとだよ」


アズが笑ってる。


俺の一番好きな笑顔だ。


アズ


いつまでも俺の傍で笑ってろよ。


―――


――





「オ~イ 奏、亜澄ちゃん 急げ~」


――






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