My Little Girl(加筆修正中)
ふぅ~
ぎりぎり間に合った。
「お~ぉ、2人仲良くお手々繋いで」
謙介!
周りの奴らもニヤニヤしてる。
「いいことありましたか~」
「バーカ!単なる寝坊だ」
仏頂面になってるのが自分でも分かる。
そんな俺の耳元で
「告ったか?」
「馬鹿謙介。そのニヤニヤ笑いやめろ」
着替えを済ませ体育館へ向かいながら謙介がごちゃごちゃと。
そして練習開始
大会も近いから、しごき捲くられる。
――
―
ば、ばてた。
「お疲れ様です」
アズの笑顔に癒される。
って、俺だけじゃないようだ。
小野寺先輩の笑顔は無言の重圧がある。
――
―
練習終わりにキャプテンの声掛けで、みんなでファミレスへ。
腹減った~
久しぶりに賑やかに騒ぎ、昨日の事が嘘のようだ。
アズも何もなかったかのように、浅野先輩にからかわれてる。
『他の奴にさらわれるぞ』
夕べの謙介の言葉が…
まさかな。
浅野先輩を見ると、ニヤッと笑われた。
俺の心うちを見透かされた気がする。
だから頭のいい奴は苦手なんだよ!
「そ、仲秋先輩、どうしたの?恐い顔して」
アズが不思議そうな顔して俺を見てる。
そして、俺とアズを見て浅野先輩と謙介がニヤついてる。
あ~ぁ、そんなに面白いですか~
「仲秋、お前この頃人間臭くなったな」
キャプテンが不意に。
はぁ?
「えっ、キャプテン、仲秋先輩これでも人間ですよ」
またアズが素っ頓狂に叫ぶし。
「亜澄ちゃん、それフォローになってないから。ハハハ…」
みんなも大笑いだし。
アズだけが『えっ?』って顔して真っ赤になった。
俺も多分赤いんだろうと思う。