スノードロップ
05.帰り道
あたしと幸基は,ゆっくりと家路を辿る。
2人の間には,微妙な距離。
わざと,なのかな?
あたしよりずいぶんと高い位置にある幸基の顔を,暗い目でちらりと見上げる。
あたしの気持ちなんて知らない幸基は,のんきにあくびなんかしちゃって。
もうっ!
切ないオレンジ色の夕日が手伝って,あたしはどんどんネガティブになってゆく。
幸基は,本当はあたしなんかと一緒に帰りたくないんじゃないか。
そんな思いが頭をかすめた。
誰かに見られて,あたしたちが付き合ってるって勘違いされたくないのかもしれない。
幸基はモテるから―密かに幸基を想ってるコがいてもおかしくない。
そんなコに勘違いされたら,想いを告げてもらう機会を失うから…だからわざと距離を空けて,手をつないでなんかない,彼女なんかじゃないってアピールしたいのかも。
2人の間には,微妙な距離。
わざと,なのかな?
あたしよりずいぶんと高い位置にある幸基の顔を,暗い目でちらりと見上げる。
あたしの気持ちなんて知らない幸基は,のんきにあくびなんかしちゃって。
もうっ!
切ないオレンジ色の夕日が手伝って,あたしはどんどんネガティブになってゆく。
幸基は,本当はあたしなんかと一緒に帰りたくないんじゃないか。
そんな思いが頭をかすめた。
誰かに見られて,あたしたちが付き合ってるって勘違いされたくないのかもしれない。
幸基はモテるから―密かに幸基を想ってるコがいてもおかしくない。
そんなコに勘違いされたら,想いを告げてもらう機会を失うから…だからわざと距離を空けて,手をつないでなんかない,彼女なんかじゃないってアピールしたいのかも。