魔王様の好きな人





真希が意識を手放した直後、佐伯原高彦が持っていた木の棒を真希に向かって振りかざした。



か゛…。


木の棒は、そこから動かなかった。



「姫さんに暴言を吐いた事、死に値するぜ。」



「よって貴方は、死刑です。」




周りこまれ逃げ場を失った、彼は真希を人質に捕ろうと触れたが、



「汚い手でさわるな。欲にまみれた人間…。」



低い声で脅された。



突如、腕の中の真希が少し動いた。



途端に満面の笑みになった彼は欲しかった者を手にいれ大満足だ。


もう彼女しか見えていない。


彼は彼女の額にキスした。そして優しく語りかけた。








「お前がほしかった。」





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