魔王様の好きな人
第二部
「ん━。ここは?」
「真希大丈夫?」
そこは、見慣れた天井だった。
心配そうに真希を見つめている。
「うー頭いたい。さっきの夢?あっッ、ママ佐伯原さんは?私佐伯原さんに殺されそうになったの。」
「佐伯原さん?誰その人?分かった。真希の友達ね!真希の友達って過激な人多いもんね。でもあんまりおかしい人と付き合っちゃ駄目よ…。危ないわ。」
え?ママ知らない…
だってあの佐伯原さんだよ…。
「ママ佐伯原さん知ってるでしょ…ねぇママ。」
その時ママの雰囲気が、変わった。
「チッ…。佐伯原さん・佐伯原さんってうっせぇなぁ…殺してやろうか?」
こんなのママじゃない。
ママはこんな事で怒らない…。
が、明らかにママの手の中で光る包丁……。
嫌
嫌
誰か助けてー。