魔王様の好きな人



薔薇をあしらった包みと、アルが駆け込んでくるのはほぼ同時だった。



包みは魔力でナイトのもとまで…
その気配がますますナイトを不機嫌にさせた。


ナイトが最も苦手とした相手だったから。
いや嫌いといったほうが正しい。



「ナイト様。大変です。やっと見つけた真希様がコールドに奪われました。」



「知っている。奴から、丁寧に包みをもらった。」




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