キミがいる
でも同じ教室の中で黄色い声に囲まれ、少し困っている彼は、紛れもない、きらくんだったんだ。

つまり彼は死んではいない。
そう、生きている。

そういうことで大丈夫…だよね?
幽霊とか…そういうんじゃないはずだよね?
まぁみんあに見えてるんだし。
そうだよね。

「……な…ぃな……」
「そんなわけない…」
非・現実的なことを考えている私は…
「…な……椎奈!!」
「は、はい!!」
真梨香に名前を呼ばれわれに返った。
「さっきから峰岸くんみながらぶつぶつと…」
「え?私、そんなことしてた?」
「…クールな椎奈が壊れた。」
「ありえないし」
「あっ☆あせってちょっと戻した」
「真~梨~香~??」
「ななな、なんでもないよぉ~~☆」
「…ゆるさねぇ~」
「いやぁぁぁ!」

こんなことをするのも真梨香だけ。
こんな冗談も真梨香としかしない。
真梨香とは中2以外同じクラスだった。
付かず離れずでやってきた。
真梨香には他にたくさん友達はいる。
でも私が本性を見せるのはこの子の前だけ。
笑うのも、この子の前だけ。

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